#227 博物館は語る アメリカ(7)

アメリカ

こんにちは。にしきよです。
本日もよろしくお願いします。

今回の出来事です↓
1.博物館は語る
2.戦士たちに花束を


1.博物館は語る

2023年10月23日のお話

おはようございます。
ワシントンD.C.2日目です。

ワシントンD.C.には政府とスミソニアン財団というところが運営するおよそ20の博物館が密集しております。しかもなんとそのすべてが入場無料という大盤振る舞い。

1つ1つがじっくり見ると1日かかるほどのボリュームらしいです。
さすがにすべてを見るのはとてもできませんのでいくつか厳選して訪れていきたいと思います。

ワシントンD.C.はスミソニアンの博物館めぐりをメインにする予定です。
じっくり見学して大国アメリカについて理解しようではありませんか。

いざ地下鉄にて中心部へ。
現在滞在している場所は例によって郊外ですので。

スミソニアン駅到着。

ほんと、綺麗に整備された場所だこと。

昨日のオベリスクも。
D.C.のどこからでも見えます。



逆側には議事堂。

博物館1つ目、
「国立アメリカ歴史博物館」

その名の通りアメリカの歴史が学べる博物館・・・だと思います。
入っていきます。

空港並みの荷物検査を終えて中へ。

スミソニアン系列の博物館、マジですごいです。
無料だから適当かと思ったら大間違いです。

職員の数も十分ですし、トイレや休憩スペース、

荷物を預けるロッカーまで整備されてます。
もちろんこれも無料。

そして何より展示の充実度がすごい。
先ほどじっくり見たら1日かかるらしいと言いましたが嘘じゃなさそうです。
少なくとも展示ルートをすべて回るだけでも3時間はかかります。

さて、その展示について見ていきます。

アメリカの歴史についてかと思っていましたが・・・

食べ物・食卓の歴史だったり、

輸送機の歴史だったり、

技術イノベーションの歴史だったり、

ポップカルチャーについてだったり、

ふむふむ。アメリカの政治史というよりはアメリカの生活の歴史を展示する博物館という側面のほうがどうやら強いみたいですね。

でもアメリカの政治史についての展示ももちろんありました。

歴代アメリカ大統領ずらり。

初代ジョージ・ワシントンから、

第46代バイデンまで。

その時代の代表的な出来事も書いてあってアメリカの歴史を俯瞰するのにいいですね。

面白いコーナーがありました。「誰が最高の大統領?」
1位 ワシントン
2位 リンカーン
3位 オバマ
4位 レーガン
5位 フランクリン・ルーズベルト
6位 セオドア・ルーズベルト
7位 ケネディー

アメリカは民主主義の制度をめちゃめちゃ大事にしてますね。
全部ちゃんと見れてるわけではないですがひしひしと伝わってくるものがあります。

「どのようにしてアメリカ人になった?」

あらゆる人種の人間がアメリカという国を構成していることがわかります。

これ、要約すると、
「うちの国、問題はまだまだあるけどみんなで力を合わせていい国にしていこう!」
みたいな意味になりますでしょうか。

展示の内容からアメリカは多人種・多文化の人々が尊重し合って暮らせる社会というのを本気で作ろうとしているのだと伝わってきます。

国立アメリカ歴史博物館終了。
やばいです。急ぎ目で見たのに4時間くらい経ってます。

お昼はマクドナルドで。
バーガー2つにコーラで5.92ドル(約890円)
すっごい安いですよね。助かっちゃいます。

クオリティも悪くないです。

マクドナルド、すごいですね。
あの安さであのクォリティのものを提供できるだなんて。
アメリカにはマックの3倍の値段でクォリティ1/3みたいなのも山ほどありますから。
マックにはこの先もお世話になりまくる予感がします。

2つ目「国立アフリカ系アメリカ人歴史文化博物館」

アフリカ系アメリカ人とはいわゆる黒人アメリカ人のこと。
人種差別的な含みがあるためアメリカでは黒人とは言わずアフリカ系アメリカ人と言うようです。

4年前に完成したスミソニアン系列最新の博物館。

設備も綺麗です。

展示内容はアメリカにおけるアフリカ系アメリカ人の歴史と文化が主。

てっきり彼らが受けてきた差別迫害ばかりクローズアップしているかと思っていましたが、黒人がアメリカ史や文化の中で果たしてきた活躍が展示の中心であったことには驚きました。

もちろん差別迫害に関する展示もありましたが、

それでもメインはアフリカ系アメリカ人がスポーツ、芸能、(あるいは戦争)などの分野でいかに重要な役割を担ってきたかというもの。

「もはや俺たちは「かわいそう」と思われる存在ではない」と胸を張っているかのようでした。

差別迫害の歴史を乗り越え復権する過程の最後の展示がオバマ大統領でした。
米国初の黒人大統領ということでアメリカ史ならびにアフリカ系アメリカ人に与えたインパクトは絶大だったんでしょうね。

3つ目
「国立航空宇宙博物館」

ここから翌日に変わってます。10月24日です。
1日に見れる博物館は2つ、どんなに急いでもせいぜい3つでしょうね。

本日も2つ見ていきましょう。

参ります。
「国立航空宇宙博物館」

むほ~(゚∀゚)
いきなりこれかよ~(゚∀゚)

かっけ~(゚∀゚)

この博物館ではアメリカの航空技術や宇宙開発の歴史について学べます。

最初期の飛行機。

これに乗るのはさすがにクレイジーすぎる・・・

開発初期はやっぱり多くの犠牲があったんでしょうね。
それでも空を飛ぶ夢をあきらめなかったアメリカ人の飽くなき探求心が感じられます。

考えてみれば航空機の他にも、電話、コンピュータ、インターネットなんかもアメリカ発ですよね。
新しい世界に対する好奇心が段違いなんでしょうね。広い国土を開拓していった歴史からきてるのかしら。

有名なライト兄弟。

もとは自転車屋さんだったらしいです。

旅客機の他に戦闘機も。

Xウイングwww
ここに置いていいのかよwww

ちゃっかりお土産置いてるし。

25ドル(約3,750円)ですか・・・
貢力が試されますね。

宇宙開発の歴史のコーナー。

ぼくらが生まれてくるずっとずっと前にはもうアポロ11号は月に行ったっていうんですね。

本気で月に行こうって考えたんでしょうね。

月の石がありました。
触ったら進化できるかしら。

最後4つ目、「国立アメリカ・インディアン博物館」
アメリカ先住民インディアンの文化とその歴史が学べる博物館です。

彼らが受けた迫害の歴史と、そこからいかにして権利を回復していったかが展示されています。

新大陸発見以降のアメリカ初期の歴史はインディアンとの闘いの歴史と言っても過言じゃないですからね。

神の教えを広めるためとかなりやば目なこともやってたみたいです。

これ、白人目線の入植の表現。
聖女が聖書持って教えを広めてるイメージ。

右の絵は同じ出来事をインディアン目線から。
おぉう・・・としか・・・

黒人がアメリカ社会の中で権利を回復するときもそうでしたが、インディアンもまたアメリカの戦争に従事しつつ権利を回復していったようです。

しかしまだまだ問題は未解決という認識のよう。

ケネディ大統領「我々がよく知るように、我々の歴史は必ずしも誇らしいものではないが」

「未来はで誇らしいものにできるは。そしてそれは我々次第だ」

アメリカ(白人社会)が自分たちの歴史と正義が必ずしも正しくなかったことを認める内容もあり考えさせられました。

以上、D.C.での博物館めぐりでした。

いかがだったでしょうか。
ぼくは来て良かったと思います。

アメリカ、来る前は人種差別がひどく歴史上ひどいことをしながら反省もしてないみたいなイメージがありましたが、今回の博物館見学でそういったイメージは少なからず改善されました。

人種差別、貧富の格差、戦争などなど、
理想と裏腹に現状でいうと数多くの矛盾を抱えた国ではあるんでしょう

その一方で、自国の歴史が必ずしも正しくなかったことを認識していますし、その上で本気で万人に理想の国を作っていこうという強い意思も感じました。

アフリカ系アメリカ人や先住民族に関する博物館を作るというのは、アメリカにとって自らの闇と向き合う大変なことだったと思います。

「今はまだ理想には程遠い。だがしかし、我々はそこに向けていかなる努力を払うこともいとわない」
D.C.の博物館はそのように決意を語っているかのようでした。

2.戦士たちに花束を

2023年10月25日のお話

翌日は「アーリントン国立墓地」と言う場所を訪れました。

D.Cにはもともと博物館だけの予定でしたが、今お世話になっている家の方のおすすめで行ってみたくなったのです。

30万平方メートル、東京ドームでいうと6.4個分の広い敷地に、アメリカのこれまでの戦争で亡くなった戦没者の墓石が整然と並べられています。

「我が国で最も神聖な場所」

有名なケネディ大統領のお墓もここにあるみたいです。

最も印象的だったのはここ「無名戦士の墓」
残念ながら身元が判明しなかった戦没者を祀った墓石です。

墓の前には24時間、365日体制で軍人が巡回しています。

ロボットと見まがうほど正確かつスムーズな動きで墓石の前を往復巡回する軍人さん。

見学する参拝者。

この陽射しの中で長時間この動作をするのは大変な重労働のはず。

アメリカがいかに戦没者に対して尊敬の念を送っているかがうかがえます。

アメリカの歴史を見てみるとわかりますが建国以来ずっと戦争してるんですよね。
建国の経緯からしても戦って独立を勝ち取った国であるわけです。
軍人は命を懸けて国を守る立派な人として尊敬されているわけです。

日本は敗戦の歴史もあり軍人・戦没者が尊敬されることはあまりないように、もしくはしてはいけない雰囲気があるように感じます。

軍人や戦没者が尊敬される社会とそうでない社会、どちらが健全なんでしょうね。

あえて自分の意見を言いますと、ぼくは前者の方がいいと思います。
みなさんはどう思われますか?

今回の投稿は以上です。
次回、シカゴに移動していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

2023年10月23~25日 アメリカ・ワシントンD.C.にて

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