#121 白熱!印パ国境セレモニー! インド(30)

インド

こんにちは。にしきよです。
本日もよろしくお願いします。

今回の出来事です↓
1.アムリットサル街ブラ
2.虐殺の痕跡
3.白熱!印パ国境セレモニー!


1.アムリットサル街ブラ

2023年1月4日のお話

ナマステー!
おはようございまーっす!
本日はアムリットサルを観光していきますよっと。
やや長丁場になりそうですがよろしくお付き合いください。

アムリットサルの朝。
昨日は着いた時すでに陽が傾いてましたからね。

とりあえず朝ごはん。
アムリットサル名物爆美味グルメのクルチャ。
チャパティにタマネギなどの野菜やジャガイモを練りこんだもので熱で溶けたバターが中まで染み込み、味・香りともに素晴らしい一品です。

ゴールデンテンプル付近です。
賑やか。

シク教徒のおじいさんがチャイと乾パンを配ってました。

チャイが熱すぎてあと0.5秒遅れたらやけどしてました。
なお手に持っている乾パンですが、そのまま食べるには硬すぎで、チャイに浸してやわらかさと甘さをちょうどよくして食べるのが正しい食べ方です。
最初知らずにボリボリ食べ切った後、周りの人がそのようにしてるのを見て「乾パンもう一つください(´・ω・`)」と頼みました。普通にもらえました。

アムリットサルではいたるところで無料で食料が配られてます。
なんて街なのでしょう。

かといって飲食店の商売があがったりというわけではなく、むしろ幅広いジャンルの食べ物が売られています。

しかも割と安い。
ハンバーガー39ルピー(約70円)、ピザ49ルピー(約80円)から。

THEインド人のおっさん&食べ物コレクション↓




このおっちゃんとか主人公の師匠ポジみが滲んでおる。

ソフトクリーム10ルピー(約17円)なり~

いやめっちゃ楽しいなアムリットサル(゚∀゚)!
屋台巡り楽しいなおい(゚∀゚)!

アムリットサルのあるパンジャーブ州の「パンジャーブ」は「五つの河」という意味で、バンジャーブ州はインド屈指の豊かな穀倉地帯。そんなパンジャーブ州の州都アムリットサルはおいしいものがたくさん集まる食の都でもあるようです。

マクドナルドもあるよ。

にしても、無料で食べ物が食べられる場所でよくお店がやっていけますよね。

今朝、食堂で食べてたら物乞いの老夫婦が入ってきて店員にチャイを一杯くれと頼んでいる光景に遭遇し、にべもなく追い出されるのではと思い見ていたのですが、驚いたことに店員はチャイとさらにパン(もちろん売り物)を当たり前のように渡しているのを見ました。

さらには飲食店の前で物乞いが座って食事(おそらくその店からもらった食事)をしているの光景もよく見かけました。お金を払って食べている別の客も特に文句を言いたげな気配はないようです。

これって他のインドの都市でも見られる光景なんですかね?少なくともぼくはここで初めて見ました。おそらくこの街は資本主義とはまた別の理屈で動いているのでしょうね。

大通り。

奥に見えてるのは昨日行ったゴールデンテンプル。

ちなみに昼のゴールデンテンプルはこんな感じ。
ビジュアル的にはライトアップされた夜の方が綺麗ですね。

コーラ5ルピー(゚∀゚)!?!?
通常は20ルピーですので5ルピー(約9円)というのは価格破壊レベルです。
定かではないですがおそらくシク教の支援が入っているのでしょう。

1本買ってみました。
お釣りがないと言われたので10ルピー(約17円)しましたが・・・

どうして5ルピーの商品なのに5ルピーのお釣りがないんでしょうね(^ω^)
お釣りがないってのはインドのぼったくりの定番手段だがそれか?お前がそれをやるのか?お(^ω^)?

というのをコンマ1秒くらい思いましたが10ルピーでも十分安いのでここは文句言わずに寄付と思ってここは10ルピー払いました。
飲みながらしばらく眺めていたのですが、みんな家族で2本、4本の単位で買っていく人ばかりで、ぼくみたいに1本だけ買う人はいませんでした。
もしかしたらお釣りがないってのも本当だったのかも。

中心っぽい広場。

たぶん有名な人(雑)。

このピンクの石、ジャイプルにあったものと似てますね。
ムガル帝国時代にジャイプルの石が皇帝に関係する各地に運ばれたって聞いたことあるのでその関係かもしれません。知らんけど。

再び大通り。
何だろう?お祭り?

人だかりが。

剣舞でした。
シク教徒は武闘派というか、守るべきもののために闘うことを厭わないみたいなところがあるようなので、格闘術が伝統になってるのかもしれません。

こどもと思って侮るなかれ。ものすごい迫力である。

これ。ちょっとわかりにくいですがよく見ていただきたい。
この子らが持ってるの真剣です。

いやさすがに真剣ではないと思いますが、すくなくとも竹とかプラスチックじゃなく金属製の剣です。
しかも馴れ合いみたいなチャンバラではなく、盾で受け損なったら絶対ケガするだろってレベルで激しく金属音響かせながら撃ち合ってます。

やがて周りの太鼓がひときわ激しくなり会場はさらにヒートアップ。

高名な戦士同士の対決でしょうか。

激しい・・・

段取りとかなさそう・・・

もう一組。

こちらも激しい・・・
もうカメラで捉えきれん・・・

2.虐殺の痕跡

やって来ましたは「ジャリヤーンワーラー庭園」
アムリットサルではゴールデンテンプルの次に見るべきポイント。

インドがイギリスから独立する過程で起こった悲劇「アムリットサルの大虐殺」(1919年)の現場で現在は庭園となっています。

当時、インドで独立の機運が盛り上がる中、イギリスの発布した集会禁止令に反対するためにこの場に集まった武器を持たない民衆に対して、イギリスの将校が機関銃での掃討を命じたそうです。

かなり広い公園。

敷地には小さい資料館がいくつか、

銃痕が残る壁などが残されています。

こちら、反射して見にくいですが井戸です。
多くの人が逃げ惑った末に飛び込み溺死したと言われます。

公園の端にあるここに機関銃が設置されていたようです。

この事件のインドへの影響は凄まじいもので、当時イギリスとの協調を夢想する保守派は一気に数を減らし、ガンディーを中心とする非協力・不服従の運動が激しくなっていったようです。
まさに、インドの歴史の転換点ともいえる場所ということですね。

この事件での死者は379名、負傷者は1137名とのこと。
ゴールデンテンプルにほど近いこの場所で起こったということは、多くのシク教徒も犠牲となったことでしょう。

シク教徒が並々ならぬ怒りを持ったことは容易に想像できますが、それでもその痛みを乗り越えて、あらゆる人々を分け隔てなく接するという現在の教義を実現しているというのは、大げさかもしれませんが、人類の希望であるかのようにも感じました。

じっくり見ようと思うと2時間くらいかかると思いますが足早に見学終了です。
実はこの後2時から次の観光に向かう予定があるのです。

3.白熱!印パ国境セレモニー!

急いでお昼。
さきほど見かけた39ルピー(約70円)バーガーにしました。

次に向かうのは「ワガ国境」というインドとパキスタン間で唯一開かれている国境。
毎日日没の時間に行われる国境を閉じるセレモニーではインド/パキスタン双方の国民が愛国心剥き出しで声を張り上げ、その様子があまりに迫力があるということで国境でありながら外国人にとっても見所となっているのです。

ゴールデンテンプル近くのバザールを歩いてると
「ワガボーダー?」と声をかけてくるおっさんがたくさんいますので時間と料金を確認し簡単に手配できます。ちなみに往復200ルピー(約340円)でした。

先ほどのジャリヤーンワーラー庭園を急ぎ足で回っていたのは、ワガ国境に向かう時間が午後の2時からだったためです。

こちらのオートに11人乗って向かいました。
一人でも多く乗せたかったのでしょうがやりすぎだと思います。
おかげでさっき買ったハンバーガー食べるのにめっちゃ苦労しました。

ワガ国境。
アムリットサルからおよそ30km程、ちんたらといらない休憩をはさみつつおよそ2時間ほどで着きました。

周囲はちょっとした観光地。

ポップコーンなどの食べ物や、

インドグッズが売られています。

20ルピー(約34円)なり~

インド国境を顔にペイントしてもらう国民各位。
小さな赤ん坊からお年寄りまで老若男女みんな顔にインド国旗をペイントしてます。

ぼくも無理やり描かれました。

付近にはインド国旗を構成する3色(緑、白、オレンジ)ないしは4色(+青)のインクを持って群がってくるおっさんどもが無限に湧いており、観光客を見るや否や問答無用で顔にペイントしてこようとします。

インド国旗を顔に刻むなど凌辱以外の何物でもありませんので断固拒否していたのですが、

「頼む!ならせめて手に描かせてくれ!」

と、どうしてもと懇願してくるので、これも愛国心ゆえのことかと思い、じゃあ手ならOKと描いてもらったところ、

「40ルピー(^^)」

とニヤニヤ請求されたときには顔面張り倒してやろうかと思いました。

なお、スマホや財布をポケットから取り出す際にあまりに邪魔なのでこのペイントは5分後にはトイレにてきれいさっぱり洗い流されることとなります。合掌。

実はここはまだ国境の手前1kmくらいで、ここからは徒歩で歩いていきます。

改めましてワガ国境。
こ、これは…!なんという迫力… (゚Д゚)!


す、すごい盛り上がりだ(゚Д゚)!

これ2~3万人くらい入ってるんじゃないですかね。
とにかくすごい人の数と熱気です。

手前がインド側で、奥がパキスタン。

国境。

スタジアム中央で女性がはっちゃけてます。
イスラム教国で女性が抑圧されているパキスタンに対して、こっちではこんなに自由なんだぞ!と示しているらしいです。

日本人の感覚から言うとインドの女性も大して自由でないと思うのですが、
それ言うと日本だって同じだろとまた別の国に言われそうなのでやめときます。

インド側。

ガンディーさんですね。

パキスタン側。
建国の父、ジンナー氏。

こちら、パキスタン側の応援席。
インドの8分の1くらいのスペースしかありません。

再びインド側。
物量ではインドが圧倒的です。

DJのごとく観客を煽り倒す国境警備隊。
このDJなかなかのやり手です。

DJ「おまえら!パキの奴らにインドのすごさ思い知らせてやっぞ!」
観客「うぉーーーっ!!」
DJ「ぜんぜん聞こえねぇなぁ!?本当にやる気あんのか!?」
観客「うぉーーーーーーっ!!」
DJ「もっともっと腹から声出せや!いくぞ!!」

DJ「ヒンドゥスタン!!


観客「ヒンドゥスタン!!!!!」

みたいな掛け合いで会場を大いに沸かせていました。

インドの兵隊入場。

これでもかと威勢よく足を高く上げて国境のパキスタン側の兵士を威嚇。
ポジションの問題でパキスタン側の様子はよく見えないのですがおそらく向こうでも同じように行われているのでしょう。

日没の時刻。
閉じられていた国境が開かれ、ついに両軍まみえる!!

会場全立ちでボルテージは最高潮!

やっばいですねこの熱気。
まわりのどのインド人も、男性も女性も老いも若いも、ここにいる全員がのどが張り裂けんばかりに声援を送っています。冗談抜きに声だけで会場全体が揺れるかのようです。

何というものを見せられているのでしょう。

すさまじい愛国心…!

インドの人は本当に自分の国が好きなのだということを思い知らされます。
自分たちの国に心から誇りを持っているのだと思い知らされます。

日本にいると愛国心とは無縁になるというか、むしろ愛国主義者はやばいみたいな風潮すらありますので、インドの方がここまで手放しに愛国心を表現できる様子には羨ましいとすら感じます。

一方で、愛国心というのはともすれば自国第一主義のようなものを生み、それが戦争にもつながっていくのだろうなとも思いました。
世界中の人々が自分の国だけでなく隣の国、他の国のことも好きになっていけばもっと世界は平和になるのかなぁ、などと結論は出ませんがそんなことをぼんやりと考えたのでした。

10分ほど両国の国境警備隊が互いに雄姿を見せつけ合い、

最後に両国の国旗が降ろされ、

国境が再び閉じられセレモニーは終了です。

歴史的な経緯として非常に仲が険悪なインドとパキスタンですが、見る限りではむしろお互い仲良いのでは?とすら思えるセレモニーでした。

アムリットサルの街に戻ってきました。

夕飯はフードコートで再びクルチャ。
70ルピー(約120円)

大好物のマギーも付けました。
こちらも70ルピー(約120円)

アムリットサルは屋台食べ歩きが本当に楽しい街。

デザートはミルクバダルというのをいただきました。

ミルクを煮立てて少々のスパイスを加えた飲み物です。

ホッと暖かくて安心する甘さ。
表面に浮かんでる湯葉もおいしいです。

以上、シク教の聖地アムリットサルからでした!
次回は長かったインドをいよいよ出国して次の国に向かいます!

今回の投稿は以上です!
最後まで読んでいただきダンニャワードでした!

2023年1月4日 インド・アムリットサルにて

コメント

  1. Sonoko より:

    今日も最高に面白かったです!
    屋台の食べ歩きも美味しそうですね。
    私はインド好きなのにパキスタン側でセレモニーを見ました。
    インド側の方が盛り上がりそうですね!いつか見たいです。
    続きも楽しみにしています。

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