#219 凶悪都市ヨハネスブルグで考えたこと 南アフリカ(4)

南アフリカ

こんにちは。にしきよです。
本日もよろしくお願いします。

今回の出来事です↓
1.世界最恐(;ω;)!?凶悪都市ヨハネスブルグ
2.凶悪都市ヨハネスブルグで考えたこと


1.世界最恐(;ω;)!?凶悪都市ヨハネスブルグ

2023年7月17日のお話

ケープタウンがアフリカ最後の街と思わせておいて飛行機の関係で実はもう一都市向かいます。
ケープタウンから日本に帰る飛行機が高かったんですよね。

最後に向かうのはヨハネスブルグ。
南アフリカの最大都市ということで同都市初のフライトが最安でした。

この旅最後のバス移動は24時間超えの長丁場。
旅の余韻に浸りつつ最後の旅を楽しみたいと思います。
運賃680ランド(約5,440円)

さよならケープタウン!
いい街でした!

途中エンジントラブルで数時間待ちぼうけ。

加速の調子が悪いなぁと感じてまして、まさか止まりやしないよね?と思いながら揺られていましたがまさかの予感的中。
こんな予感当たらないでほしかったです。

3時間くらいで結局代替車が来て解決しました。
南アフリカ、準先進国みたいに思ってましたがけっこうこういうことも起こってるんですかね。

・・・・・・

翌朝。
ヨハネスブルグです。

ヨハネスブルグ・・・
聞いたことある方も多いと思いますが、世界最悪の凶悪都市と言われる場所です。

「ヨハネスブルグ 治安」で検索すると1ページ目に出る情報がこのありさま・・・

さらにはこんな情報も・・・
ヨハネスブルグ怖すぎぃぃ・・・(´Д`)

さすがにネット情報なので面白おかしく誇張しすぎな部分も大いにあるとわかってはいるのですが・・・
でも火のないところに煙は立たないという言葉もありますし・・・

チキンな小生、ビビりにビビッてヨハネスインでございます。

降ろされたのがだだっ広い駐車場っていうね。
怖ぇよ。せめて屋内で降ろしてくれよ(´Д`)

ひとまずバスターミナル内に避難。

やばいです。どいつもこいつも極悪人にしか見えません。

ATMの前にいる小銃構えた警備員がこの街の治安の悪さを物語るかのようです。

清掃員「よぉ!調子はどうだ!」
ぼく「(びくぅ!!)」
ぼく「い、いいよ・・・ありがとう」





・・・・・・





いやめっちゃビビった(;∀;)!!
いきなり話しかけるのはやめて(;∀;)!!
いい人だったけど!いい人だったけどまだ着いたばかりでビビりまくってるの(;∀;)!!

今いる中心部が治安が最も悪い地区らしいです。
例のネットの噂によると「中心駅から半径200mを歩くと強盗に会う確率150%」

いや150%て・・・(^^;)
とりあえず一回強盗に襲われる確率が100%。一度襲われて帰る時にまた襲われる確率が50%ってことらしいです。

とりあえず移動は必ずUber使います。
これは鉄則です。必ず守ります。

いきなり徒歩で歩いてるように見えますが、これはUberのピックアップポイントまで向かっているところです。

もちろんビビりまくってます。
本当はスマホも出したくありません。

Uberで宿に向かい中。

ぼく「ヨハネスブルグって危険なの(´・ω・`)?」
Uber「危険だ。絶対に一人で歩くな。」
ぼく「えぇ・・・(´Д`)」

この質問、中東とかでもよく聞いてたのですが、たいていの場合
「そんなことない!悪いイメージがあるかもしれないが平和でいい街だ!」
みたいな答えが返ってくるんですよね。

今回もそのような回答を期待して質問してみたわけですが、まさかこうもあっさり肯定されるとは思いませんでした。

ただ、タクシーの中から実際に街を見た限り、お世辞にも治安が良さそうとは言えないですね。
街中ゴミと落書きだらけですし、物乞いや浮浪者以外歩いてる人がほとんどいません。

本当にあのケープタウンと同じ国なのでしょうか。
ケープタウンが白人の街という印象だったのに対して、ヨハネスブルグは完全に黒人の街という印象です。

ヨハネスブルグの宿「Melville House」

中心部からやや離れた比較的静かな住宅街にある宿です。
ドミトリー1泊207ランド(約1,660円)

オンラインでツアーを予約。
明日はバスでヨハネスブルグの街を観光してこようと思います。

2.凶悪都市ヨハネスブルグで考えたこと

2023年7月19日のお話

おはようございます。
翌朝です。

本日は市内をバスで回るツアーを予約しています。
安全を期して、ヨハネスブルグでは街ブラはせず観光はこのバスツアーのみにするつもりです。

Uberで宿からツアー出発ポイントへ。

ツアーの出発場所は中央駅近くにある「Constitutional Hill」

1時間に1本くらいの頻度で市内を一周するバスが出ています。
ツアー代はバス1日乗り放題で259ランド(約2,070円)

なお、ぼくが参加したのはレッドツアーというプランで、他にもグリーンツアーとか別ルートで市内を回るプランもあるようです。

ふむ。
これならよく見えますな。

市内を回りながらイヤホンで街の特色について説明を聞くスタイルです。
なんと日本語も対応してました。
これはありがたいですね。英語と日本語じゃ理解できる深さが段違いですからね。

出発~(゚∀゚)

バスの上から。

中央駅付近。
人が多いです。

ん?
青果の露店がありますね。

ということは、それほどこの辺りの治安って悪くないということでしょうか。
ほら、治安悪い場所で露店売りなんてしたらあっという間に盗まれちゃうでしょ?

ヨハネスブルグ、大きい街です。
どこまでを都市圏に含めるかというので変わってきますが、都市圏人口1,000万人を超えるそうです。
また音声解説によると、世界でも有数の億万長者が多く住んでいる都市でもあるようです。

ビジネス街はずいぶん整った雰囲気。

治安の悪さは感じません。

音声解説では街の成り立ちや発展の歴史、他にも多くのこぼれ話や小ネタが披露されていて聞いてて飽きません。

高層ビルが林立する中心地から離れて郊外へ。

金鉱山跡。
決して都市形成に向かない標高1,600mのこの土地にここまで大きな都市ができたのは、他でもなく豊富な金鉱山があったためと音声解説が言っていました。

ヨハネスブルグの最大の見所
「アパルトヘイトミュージアム」にやってきました。

アパルトヘイトとは南アフリカで比較的近年(1994年)まで取られていた白人と非白人を区別する人種隔離政策のことです。

この国では国の政策として人種差別を積極的に行ってきた歴史があります。
もちろん現在では廃止されているわけですが、その過ちを見つめ残すために作られたのがこのミュージアムというわけです。

南アフリカにおける人種差別の歴史と、この国がいかにして現在の自由な社会を勝ち取ったかを学べるということで、南アフリカに来たらぜひ訪れておきたいスポットでしょう。

チケット150ランド(約1,200円)

ネルソン・マンデラ氏。
アパルトヘイトと闘った南アフリカの政治家です。
超が付く有名人ですね。

入っていきます。

高校生でしょうか。
課外学習の定番みたいですね。

入口。
このミュージアムの面白い所は、白人専用の入口と非白人用の入り口が2つあるところ。
入場者はその人の人種に関係なくランダムに、白人チケットまたは非白人チケットを渡され、渡されたチケットの入り口から入館することになります。

ぼくが渡されたのは白人チケットでした。

入ると当時の様子を再現した展示を白人の視点で見ることになる・・・
ということなんですかね??
非白人のルートと見比べれなかったので今一つよくわかりませんでした。

なお、この後すぐにルートは一つに合流しますので、白人チケットと非白人チケットで見れる展示内容が全く違ってくるということはありませんのでご安心を。
入口が2つあるのは、人種差別の理不尽さを入場者に体験してもらうためのちょっとした工夫といったところですね。

残念ながら内部は撮影禁止でしたので展示の写真はありません。

が、なかなかに壮絶な内容でした。
展示はアパルトヘイトの歴史、当時の様子、アパルトヘイトと闘った人々、アパルトヘイト後の歩み、などに分けられていました。

展示物の中でも印象的だったのは何と言っても、アパルトヘイトの象徴とも言える標識物の数々でしょう。(画像はネットより拝借)

白人専用とそれ以外の人種とに使用を分けるための標識です。
こういったものがトイレ、座席、公衆電話、さらには階段、入口にいたるまでありとあらゆる場所に設けられていたわけです。 (画像はネットより拝借)

もちろん現在では一つ残らず撤去されているわけですが、当時実際に使われていたおびただしい数の標識物がうず高く積み上げられている光景はゾッとするものがありました。

アパルトヘイトなんて遠い国のお話で名前くらいしか聞いたことがありませんでしたが、かなり壮絶な歴史があったんですね。

歴史について解説すると膨大になりすぎるのでここではやめておきますが、興味がある方は調べてみてください。

アパルトヘイト – Wikipedia
(クリックすると「アパルトヘイト」のWikipediaに飛びます)

アパルトヘイトと闘った人物としてはネルソン・マンデラが有名ですが、もちろん彼だけでなく多くの人々が闘っていました(そして多くは命を落としました)。

その中の一人、Solomon Mahlanguが絞首刑の直前に述べたとされる言葉が印象に残っています。

「Tell my people that I love them. They must continue the fight. My blood will nourish the tree that will bear the fruits of freedom. Aluta continua(The struggle continues)」

(私の人々に私が彼らを愛していると伝えてください。彼らは戦いを続けるべきです。私の血が自由の果実を結ぶ木を育てるでしょう。ア・ルタ・コンティヌア(戦いは続く))

自分の命を投げ出してまで、勝ち取るべきもののために闘うって最高にかっこいいじゃないですか。

ミュージアムの最後の部屋には南アフリカの国旗とともに

FREEDOM(自由)
EQUARITY(平等)
RESPONSIBILITY(責任)
DOMOCRACY(民主主義)
DIVERSITY(多様性)
RESPECT(尊敬)
RECONCILIATION(和解)

の文字が掲げられていました。

アパルトヘイトで苦しみ、闘い、そして自由を勝ち取った歴史を持つ南アフリカの根幹となる標語ですね。
日本だと「和を以て貴しとなす」になるんでしょうかね(ちょっと違うか)。

アパルトヘイトミュージアム終了。

これにて今旅の観光はすべて終了となります。
ヨーロッパやアフリカを旅するうえで人種差別と無縁でいることはまず不可能です。
そういう意味で、ヨーロッパやアフリカを巡った今旅の最後を締めくくるのにふさわしい場所だったと個人的には思います。

ツアーバスで再びヨハネスブルグ中心部へ。

ヨハネスブルグの市内バスツアー良かったです。
綺麗に整えられた商業区や楽しそうに談笑しながら下校する中高生を見ると、ひどい犯罪都市とばかり思っていたこの都市も過度に恐れる必要はないのではないかと思いました。

不思議なものです。
着いた時はあれほど恐ろしかったこの街も、街の成り立ち、歴史、特色などなど、色々知った後ではむしろ愛すべき魅力的な街のように思えてきます。

「世界最悪の犯罪都市」「強盗にあう確率150%」などとネットではひどい言われようでありますが、ヨハネスブルグといえど普通の街なのではないかと感じました。

あたりまえですが、この街にも商売をする人がいて、家族で暮らす人がいて、他の都市となんら変わらない生活が営まれています。

今回ヨハネスブルグのバスツアーに参加して、
『恐れとか差別の感情って「知らない」ことから来る』
ということを身をもって知りました。

よくわからないから怖いし差別したくなる。
差別とか戦争とかをなくしたいなら、まずはお互いのことを知る努力をするべきだよなぁなどと思ったヨハネスブルグ観光でした。

今回の投稿は以上です!
次回は日本に帰りまーす。
最後まで読んでいただきありがとうございました!

2023年7月19日 南アフリカ・ヨハネスブルグにて

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