#43 カンボジアの負の歴史について（後編）カンボジア(10)

こんにちは。にしきよです。
今日もよろしくお願いします。

この日は2回に分けて投稿しています。
こちらは後編です。

※本記事はショッキングな画像を多く含みます。ご注意ください。

今回の出来事です↓
1.　キリングフィールド
2.　夜のプノンペンを街ブラ

1.　キリングフィールド

トゥール・スレン虐殺博物館を後にしまして、その足で向かいましたるはキリングフィールドという場所です。
S21で自白がとれた収容者を処刑した場所の跡地です。
街から15kmほど離れた郊外にあります。

の前にお昼を食べたかったのですが、おっちゃんをこれ以上待たせるのがなんだかはばかられたのでやめました。
ぶっ通しで観光します。

向かっております。

大・渋・滞。
シェムリアップもぼちぼちですがプノンペンの交通量の多さはさらに上を行ってます。
地方の人よりずいぶんシャカシャカしてる印象です。
まぁあまり急いでるわけでもないのでゆっくり向かいましょう。

30分ほど走ると交通量も減ってきて郊外な感じになります。

そんなところに現れるのが目的地のこちら、キリングフィールドです。

チケット代8ドル（約880円）。
ここも日本語音声ガイドが付きます。

これパンフレット。
キリングフィールドという言葉とともに、「チュンエク大量虐殺センター」とパンフレットにありますね。

実は、キリングフィールドという名の場所はカンボジア各地にたくさんあります。
強制収容所と同様に、カンボジアには当時300以上の処刑場があったそうです。
プノンペンのチュンエク村にあるここはその中でも最も多くの人が処刑された場所です。

ここの敷地案内です。
順路とオーディオガイドを聞くタイミングがわかりやすく記されてます。

入口から入って進むとすぐにこんな建物が現れます。
敷地内でも一際目立ちます。

順路的には最後となるので、いったん後にします。
オーディオガイドも、ここには最後に戻ってきます。と案内してくれます。

敷地内の一角にこんなふうに囲われた場所があります。
大量埋葬地とパンフレットには記載されています。

ここから450人の遺体が見つかったようです。
こんな狭い場所から450人もですか。

殺害には斧やナタ、あるいはクワなどの農具が用いられたとのことです。
銃弾は高価だから、ですって。

同じような埋葬地がいくつもあります。
ここからは166人の頭のない遺体が見つかったとのこと。

それだけ多くの死体を同じ場所に埋めたので、死体から発する腐敗ガスで地面が盛り上がっていたそうです。
地面が裂けて内部が見えた穴もあったそうです。
あんまり想像したくないですね。

また別の埋葬地です。
100人以上の子ども、それと裸にされた女性の遺体が発見されました。

見学者が残したと思われるミサンガが。
鎮魂の祈りが込められているのでしょうか。

キリングフィールドの中でもとりわけ凄惨だと思ったのがここです。
この木の名前はキリングツリー。

幼い乳児は、この木に頭を打ち付けて殺されたのだそう。
両足を持って思いっきり振り回わされて。
この施設が発見された当時、この木の幹や根元には血や脳が飛び散っていたとのことです。

年配の欧米人女性がこの木を前にして泣いていました。
ぼくはそこまでにはなりませんでしたが。もしかしたら自身の子どもと重ね合わせたのかもしれません。

キリングツリーにもまた多くのミサンガが取り付けられていました。

骨と歯。
今でも雨が降った後に地面から見つかるようです。
2、3ヶ月に1回、職員が集めて適切に処置するとのことです。
見学中の順路に見つけることもあるみたいです。もし発見しても踏まないでください。とオーディオガイドは言っていました。

骨と歯以外にも犠牲者が身につけていたであろう衣服も見つかることがあるようです。
子どものと思われるものもありますね。

この木にはスピーカーが取り付けられ、楽しげな音楽を大音量で流し続けたのだとか。
人々の断末魔をかき消すために。ここで行われていることを外に悟られないために。

順路を進んでいくと最初に見た建物にたどり着きます。
この建物は慰霊塔です。

靴は脱いで入ります。

扉を開けて入るなりいきなりこれです。

この慰霊塔には犠牲者の頭蓋骨だけが並べられています。
それ以外の骨は収容しきれないのでまた別の場所に収められているそうです。

性別、年齢などによって整理されています。

頭部が大きく損傷したものも多いです。
先述したように、殺害には銃弾ではなく刃物や鈍器を用いたためです。

凶器。

今はもう骨ですけどね。
元々は一人一人生きた人間だったのですね。

ここにも千羽鶴。

この施設はとても美しく保たれています。
なにも知らずに見ると市民公園じゃないかと思うくらい。
悲惨さを伝えるならもっと痛ましくしといてもなんて思っちゃいましたが。
きっとそれよりも、ここに眠る人たちに安らいでもらえるようにとのことなのでしょう。

・・・・・・

ここチュンエクだけでも200万が殺害されたらしいです。
ということは、今日ぼくが見た埋葬地はきっとほんのひと握りなのでしょうね。

当時のカンボジアの人口は800万人。その内300万人の命が失われたとのこと。
残された人の85％以上が14歳未満。もちろん読み書きも出来ない状態です。

この事件はカンボジアに測りしれないほどのインパクトを与えています。
そしてこれが起こったのはたったの40年前、ですか。

今回、カンボジアを訪れて若い人が多いなぁ～なんて思ったりしましたがそのような経緯があったのですね。
もちろん、おじいちゃんおばあちゃんとも出会いました。
もれなくこの時代を経験しているのですね。肉親を亡くした方もいたかもしれません。
みんな笑顔で優しくしてくれました。その奥にはつらい経験が隠れていたのかもしれません。

・・・・・・

最後にもう一度慰霊塔を眺めて見学終了です。
大変おつかれさまでした。

2.　夜のプノンペンを街ブラ

宿に戻って改めてチェックインです。
しばし横になります。

はい、出かけましょう。
プノンペンを街ブラします。
お腹も空いてますし。
すみませんねぇ。あんなの見た後なんでお腹空かない、みたいにしときたかったんですけどね。
空いちゃうよね～。お昼抜いてましたし。
まぁ生きているがゆえ、ということにさせてください。

そのへんの屋台でサンドイッチ。1ドル（110円）。
ん～、なかなか美味。
でもこんだけじゃ足りないので歩きながら何か探しましょう。

別の屋台で。揚げ物屋台ですね。
指差しで食べたいものを指定して、

カットして揚げてくれます。

コーラ付けて1.875ドル（約210円）。
付け合せの野菜で揚げ物が何も見えないというミス。

にぎやかなナイトマーケット。

＼ずんちゃ　ズンチャ／

これおもしろいですよ～。
お菓子にドライアイスかけてサクサク食感にします。
値段忘れました。さーせん。

色々なものが揃ってます。
あらなんだかちょっと楽しいw

もう少し街歩きします。

ん？

なっ、何じゃこりゃ～(ﾟ∀ﾟ)！？
すげ～っ！！

こんなにデカイ建物あんの！？
近づいてみましょう。

すんぎょ～い(ﾟ∀ﾟ)！

ポッ、ポルシェ～ッ！？
（にしきよさんは絶対買えません）

ロ、ロールスロイスぅぅ～！？
（もはや見たこともありませんでした）

中の様子です。
あまりにびっくりしてキョロキョロしてたら警備員のおっちゃんに笑われました。

いや～すごい。
いえね、プノンペンは都会だとは聞いていたのですがここまでとは思っていませんでした。
以前プノンペンに訪れた時は1泊もしませんでしたし、今回もバス停付近しかまだ歩いていませんでしたので。
都会です。ぼくが思っていたよりはるかに都会です。
繰り返しになりますがこの建物見たとき心底驚きました。

ぼちぼち戻りましょう。